一般社団法人With Blindでは、視覚障害のある方の「学び」と「社会参加」を支える取り組みとして、オンラインスクールWith Blindを運営しています。
その中で継続的に開催しているのが、網膜色素変性症のある方を対象とした交流会「和気愛Eyeの会」です。
本記事では、この会の概要や想い、魅力、そして実際の対話内容についてご紹介するとともに、今後も開催ごとに内容を追記していきます。
なお、対話内容については会の性質上、センシティブな話題や個人が特定される内容は掲載していません。概要のみのご紹介となりますので、あらかじめご了承ください。また、掲載にあたっては参加者の了承を得ています。
和気愛Eyeの会とは
「和気愛Eyeの会」は、網膜色素変性症のある方や、その将来について考えている方が、安心して悩みや経験を共有できるオンライン交流会です。
毎月土曜日の夜21:00から定期開催しており、日常生活・仕事・家族・将来など、幅広いテーマについて対話を行っています。
この会は、
- 話してもいい
- 聞くだけでもいい
- 途中参加・途中退出もOK
というスタンスで、無理なく参加できる場づくりを大切にしています。
「何かをきれいに話さなければいけない場」ではなく、今感じていることや迷っていることを、そのまま持ち寄れる場であることも、この会の大きな特徴です。
「和気愛Eye」という名前に込めた想い
「和気愛Eye」という名前には、“和気あいあいとした安心できる空気感”と、“目(Eye)に関するテーマ”という意味を込めています。
網膜色素変性症という共通点はありながらも、見え方・生活環境・価値観は人それぞれです。
だからこそこの会は、正解を提示する場ではなく、
「それぞれの考えを尊重しながら話せる場」
として位置づけています。
網膜色素変性症とはどんな病気か
網膜色素変性症は、目の奥にある「網膜」に異常が生じ、徐々に視機能が低下していく進行性の疾患です。
主な症状としては、夜や暗い場所で見えにくくなる夜盲、視野が少しずつ狭くなる視野狭窄、視力低下などがあります。
進行の仕方や症状の現れ方には個人差が大きく、同じ病気であっても、仕事への影響、外出のしやすさ、家族との関わり方、必要な支援は大きく異なります。
日本には約3万人の当事者がいるともいわれており、決して珍しすぎる病気ではない一方で、身近に同じ病気の人と出会う機会は多くありません。そのため、日常の悩みや将来への不安を一人で抱え込みやすいという側面もあります。
現在の治療法と向き合い方
現時点では、網膜色素変性症に対する根本的な治療法はまだ限られています。
一部では遺伝子治療や再生医療、人工網膜などの研究が進んでおり、将来への期待は高まっていますが、現時点で誰もが受けられる治療が広く確立しているわけではありません。
そのため当事者にとっては、医療の情報を知ることと同時に、今の生活をどう整えるか、どんな工夫を重ねるか、どんな人とつながるかがとても大切になります。
With Blindでは、治療だけに希望を託すのではなく、今この瞬間の暮らしや働き方を少しでも前向きにしていくために、こうした対話の場を大切にしています。
なぜWith Blindがこの会を開催しているのか
網膜色素変性症は進行性の疾患でありながら個人差が大きく、「これが正解」という生き方が存在しません。
また、日本には約3万人の当事者がいるとされています。
そのため、
- 白杖を持つタイミング
- 仕事を続けるかどうか
- 周囲への伝え方
- 家族との関係
といったテーマについて、多くの方が悩みながら選択をしています。
私たちは、こうした問いに対して、
「誰かの経験が、別の誰かのヒントになる」
そんな場をつくりたいと考え、この会を開催しています。
和気愛Eyeの会の魅力
「和気愛Eyeの会」の魅力は、病気の知識を得ることだけではありません。同じ病気や見えにくさに向き合う人同士だからこそ、ネット検索だけでは得られないリアルな経験や工夫に出会えることに大きな価値があります。
- 同じ病気の人のリアルな声を聞ける
日常生活や仕事、家族との関係、外出の工夫など、実体験に基づく話を聞くことができます。 - 「自分だけではない」と感じられる
一人で抱え込みやすい悩みでも、同じように悩んでいる人がいると知るだけで気持ちが軽くなることがあります。 - 正解を押しつけられない
「こうすべき」と決めつける場ではなく、それぞれに合った選択肢を考えられる場です。 - 聞くだけでも参加できる
自分のことを話す準備ができていなくても参加しやすく、オンラインなので自宅から気軽につながれます。 - 生活全体を見つめ直すきっかけになる
治療や制度だけでなく、就労、子育て、趣味、コミュニティなど、暮らし全体について考えるヒントが得られます。
開催記録(随時更新)
2026年4月18日 開催
この日は、参加者それぞれのリアルな経験をもとに、非常に具体的な対話が行われました。
白杖を持つタイミングについて
- 「まだ見えているのに持つのは早いのではないか」
- 「周囲に障害を知られることへの抵抗がある」
といった不安の声が共有されました。
一方で、
- 人混みでぶつかられにくくなった
- 危険を避けやすくなった
- 結果的に気持ちが楽になった
といった白杖のメリットについての意見も出ました。
また、
- 白杖使用時のトラブルと責任の考え方
- 歩行訓練を受けられる場所
といった実務的なテーマについても意見交換が行われました。
With Blindでも白杖についての記事を公開していますので、よろしければご覧ください。

治療法と遺伝子検査の現実
現在の治療状況については、
- iPS細胞や電気刺激はまだ研究・治験段階
- 実用化されている治療は限定的
- ルクスターナなどの治療も対象が限られる
といった現状が共有されました。
遺伝子検査についても、
「約15万円の費用に対して、現時点では治療に直結しないケースが多い」
という現実的な意見が出ました。
その中で、
- 将来に備えて情報を持つか
- 今の生活に投資するか
という価値観の違いについて議論が行われました。
就労と生活のリアルな選択
仕事については、
- 視野狭窄による業務継続の難しさ
- 職場に配慮を求める心理的ハードル
- テレワークへの移行
など、非常に現実的な課題が共有されました。
また生活面では、
- ヘルパー制度を活用した一人暮らし
- 家事支援(数千円〜1万円台)の利用
- 金銭管理サポート
など、具体的な生活の工夫も紹介されました。
特に印象的だったのは、
「無理に働き続けることだけが正解ではない」
「メンタルを優先する選択も必要」
という視点が共有されたことです。
子育てと日常生活の工夫
子育てに関しては、
- 家庭内でのヒヤリとする場面
- 子どもの安全確保
- 外出時の不安
といった課題が挙げられました。
その中で、
- 子ども用ハーネスの活用
- 鈴など音で位置を把握する工夫
- 白杖による周囲への理解促進
- 支援者と一緒に外出する
といった実践的な工夫が共有されました。
趣味・コミュニティの重要性
「コミュニティに参加することで気持ちが保たれる」
という声も印象的でした。
- スポーツ(ブラインドテニスなど)
- 団体のサロン活動
- 趣味のコミュニティ
など、複数の居場所を持つことで、
「どこかがうまくいかなくても大丈夫」と思える
という意見が共有されました。
2026年6月の第三土曜日は**2026年6月20日**です。カレンダー上も、6月の土曜日は6日・13日・20日・27日のため、第三土曜日は6月20日になります。([おおいた国際交流プラザ][1]) 以下、HTML貼り付け用に、 ・開催日を「2026年5月16日 開催」 ・次回テーマをキャッチーに整理 ・次回告知を「2026年6月20日(土)21時」 にして作り直しました。 “`html2026年5月16日 開催
今回の「網膜色素変性症 和気Eye愛の会@With Blind」では、就職・転職、職場での合理的配慮、病状の進行を見据えたキャリアについて話し合われました。
参加者からは、実際に働く中での困りごと、職場に伝えてきた配慮事項、これからの働き方への不安などが共有されました。
網膜色素変性症は、見え方の変化に個人差があり、外見からは困りごとが伝わりにくいことがあります。そのため、職場でどのように自分の状況を伝えるか、どこまで周囲に共有するか、必要な配慮をどのように記録として残していくかが、大きなテーマとなりました。
今回の主なテーマ
障害者雇用で働く中での処遇、職場での合理的配慮、見え方の変化に備えたキャリア設計、そして当事者同士で話せる場の意義について、具体的な経験をもとに意見が交わされました。
今回話題になったこと
今回の会では、主に次のような話題が取り上げられました。
- 障害者雇用で働く中での処遇や役割について
- 職場で合理的配慮を求める難しさについて
- 暗い場所、床に置かれた物、フリーアドレスなど、見えにくさによって生じる職場環境の課題について
- 上司や担当者が変わったときに、配慮事項が引き継がれにくいことについて
- 配慮してほしいことを、口頭だけでなく記録として残しておく大切さについて
- 病状の進行を見据えたキャリアやスキルアップについて
- 同じ疾患を持つ人同士で話せる場の安心感について
特に、障害者雇用であっても、必要な配慮が自動的に整うわけではないという点が共有されました。
職場によっては、業務内容や待遇は他の社員と大きく変わらない一方で、実際の働きやすさに関わる配慮は、本人が自分から伝えなければ進みにくい場合があります。
また、視覚障害があることを職場全体にどこまで共有するかについても話し合われました。知ってもらうことで配慮につながる一方、必要以上に知られたくないという気持ちもあり、その間で悩みながら働いている当事者の実情が共有されました。
合理的配慮は「伝えること」と「残すこと」が大切
今回の話し合いでは、合理的配慮について、一度伝えるだけでなく、継続して記録に残しておくことの重要性が確認されました。
上司や人事担当者が変わると、これまで伝えてきた内容が十分に引き継がれないことがあります。
そのため、必要な配慮や勤務地に関する希望、避けたい環境などは、面談記録、評価書類、目標設定シート、自由記述欄など、職場内で後から確認できる形に残しておくことが有効であると共有されました。
記録に残しておくとよい内容の例
- 暗い場所での作業や移動が難しいこと
- 床や通路に物が置かれていると危険であること
- 通勤しづらい場所への異動が生活に大きく影響すること
- 画面の見え方や業務ツールによって作業効率が大きく変わること
これらは、本人にとっては日常的な困りごとであっても、周囲には伝わりにくい場合があります。
そのため、「困っています」と伝えるだけでなく、「どのような環境であれば働きやすいのか」「どのような状況は危険なのか」を具体的に言葉にしていくことが大切であると話し合われました。
病状の進行と、これからの働き方
網膜色素変性症は、進行の仕方に個人差があります。
今回の会では、次のような不安についても共有されました。
- 今できている仕事が、将来も同じように続けられるのか
- 見え方が変わったときに、どのような働き方を選べるのか
- 今のうちに身につけておいたほうがよいスキルは何か
現在の専門性を活かしながら、将来に備えてどのような選択肢を持っておくかについても話し合われました。
具体的には、視覚に強く依存する作業だけでなく、IT、データ活用、マネジメント、相談支援、教育、企画など、見え方が変化しても続けやすい可能性のある働き方について意見が交わされました。
すぐに結論を出すのではなく、見え方が変わってから慌てて考えるのではなく、今のうちから少しずつ情報を集め、自分に合った働き方を考えておくことの大切さが共有されました。
当事者同士だからこそ話せること
今回の会では、当事者同士だからこそ素直に話せることがある、という点も共有されました。
職場での困りごと、家族との関係、将来への不安、病状の受け止め方。こうした話は、身近な人にもなかなか話しにくい場合があります。説明しても伝わりにくかったり、心配をかけたくなかったり、自分自身でもまだ整理できていなかったりすることがあるためです。
一方で、同じ病気や近い経験を持つ人同士であれば、細かく説明しなくても伝わる感覚があります。
「それ、わかる」
「自分も同じようなことで悩んだことがある」
「そういう伝え方があるんだ」
こうしたやり取りを通じて、自分だけではないと確認できることがあります。
この会は、何かを無理に解決する場ではありません。前向きなことだけを話す必要もありません。不安なことは不安なまま、悩んでいることは悩んでいるまま、安心して言葉にできる場であることが大切にされています。
今回の会で共有されたこと
今回は少人数での開催となり、一人ひとりの経験を丁寧に共有する時間となりました。
職場での合理的配慮というテーマは、制度の説明だけでは語りきれません。実際には、職場の文化、上司との関係、担当者の理解、本人の伝え方、病状の変化など、さまざまな要素が関係します。
そのため、当事者同士で具体的な経験を持ち寄ることには大きな意味があります。
誰かの経験が、別の誰かのヒントになることがあります。
誰かの悩みが、別の誰かにとって「自分だけではなかった」と思えるきっかけになることがあります。
今回も、職場での合理的配慮や将来の働き方について、当事者同士だからこそ話せる内容が多く共有されました。
この会で大切にしていること
この会では、結論を出すことを目的にしていません。
それぞれの経験や考え方に触れることで、
「自分にとっての選択肢」を増やすことを大切にしています。
話せなくてもいい。
答えが出ていなくてもいい。
その場にいることで、少しだけ視界が広がる。
そんな時間をこれからもつくっていきます。
参考:With Blindの関連ブログ記事
網膜色素変性症や白杖、生活の工夫については、With Blindでも関連する記事を公開しています。あわせて読むことで、病気の理解や日常生活のヒントをより深めていただけます。
はい。以下、**次回開催の案内だけ**に情報を絞ったHTMLです。 ログインしていない場合は会員ページに遷移し、無料会員登録後にログインして手続きを進められることを確認しました。([With Blind][1]) “`html次回開催のお知らせ
次回テーマ
「見えているつもり」と「伝えたつもり」のすれ違い
――網膜色素変性症の困りごとを、当事者と周囲の両方から考える
次回の「網膜色素変性症 和気Eye愛の会@With Blind」では、網膜色素変性症ならではの困りごとが、周囲になかなか伝わらない場面について話し合います。
たとえば、当事者側からは「同じ場所に物をしまってほしい」「決めた場所から物を移動させる場合は、口頭でも教えてほしい」といった声があります。
一方で、見えている立場の人からは「少し動かしただけなので、そこまで困るとは思わなかった」「どこまで説明すればよいのか分からない」といった戸惑いもあります。
次回は、どちらか一方を責めるのではなく、どうすればお互いに伝わりやすくなるのかを一緒に考える時間にします。
開催日時
開催日:2026年6月20日(土)
時間:21時00分から
開催方法:オンライン開催
参加費:無料
参加方法
参加には、オンラインスクールWith Blindへの会員登録またはログインが必要です。
ログイン後は、下記の申し込みページにアクセスして「予約」を押すだけで申し込みが完了します。
具体的な参加手順
- オンラインスクールWith Blindにログインします。
- ログイン後、次の予約ページにアクセスします。
2026年6月20日(土)21時の予約ページはこちら - ページ内の「予約」ボタンを押します。
- これで申し込みは完了です。
初めて参加される方は、無料会員登録後にログインしてから、上記の予約ページにアクセスしてください。
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話すのが苦手な方は、聞くだけの参加でも大丈夫です。
その時の自分の気持ちのまま、安心してご参加ください。
今後も本記事に、開催ごとの内容を追記していきます。
同じ病気を持つ人同士だからこそ生まれる対話を、これからも大切に積み重ねていきます。
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