視覚障害があると、移動や家事、情報収集など、日常生活のさまざまな場面で困難を感じることがあります。しかし、現代では、そうした「できない」を「できる!」に変えてくれるサービスや道具が数多く登場しています。
この記事では、視覚障害のある方やそのご家族、支援者の方々に向けて、日常生活を支える6つの便利なサービスを、画像とともに詳しくご紹介します。
With Blindのメンバーであるよーすけも使っているサービスもいくつかあるので、その感想も含めて紹介します!
1. 同行援護サービス:安心して外出できる仕組み
同行援護サービスとは、視覚障害者が安全に外出できるよう、専門の「同行援護従業者(ガイドヘルパー)」が同行して移動支援や情報提供を行う福祉サービスです。
利用シーンの一例
- 駅やバス停までの移動
- 商業施設での買い物の手伝い
- 病院や役所での手続きサポート
- 美術館・映画館・スポーツジムなど趣味の場への付き添い
利用方法と費用について
- 市区町村の福祉窓口に申請し、受給者証を取得
- 利用料は原則1割負担。低所得者は負担なしのケースもあります
- 利用時間や回数は自治体や本人の状況によって異なります
2. 家事代行・居宅介護サービス:自立した生活の味方
視覚障害があると、掃除や料理、洗濯などの家事に困難を感じることがあります。
利用できる2種類のサービス
サービス | 特徴 | 費用 |
---|---|---|
民間の家事代行 | 高品質・自由度が高い。掃除、洗濯、料理など柔軟対応 | 1時間あたり3,000円前後が相場 |
居宅介護の家事援助 | 福祉サービスとして提供。視覚情報の補助に特化 | 原則1割負担(負担軽減あり) |
サービスの選び方
「視覚的な支援(確認や説明)」が必要なら福祉サービス、「作業そのものを任せたい」なら民間の代行が適しています。
3. 代筆・代読サービス:書類対応の強い味方
視覚障害者にとって、手紙・契約書・市役所の書類などは大きなハードルになります。そんなときは、代筆・代読サービスを利用しましょう。
サービスの提供場所
- 自治体の福祉サービス(居宅介護、同行援護)
- 点字図書館での読み上げ支援
- 福祉団体によるボランティア支援
重要な契約内容を理解せずにサインしてしまうリスクを避けるためにも、代筆・代読サービスは心強い味方です。
4. オンラインショッピング:自分のペースでお買い物
視覚障害者にとって、オンラインでの買い物は「自分で商品を選ぶ楽しさ」を取り戻す手段のひとつです。
便利なサービス例
- Amazonや楽天市場:アクセシビリティ対応が進化中
- ネットスーパー(イオン・イトーヨーカドーなど):食品や日用品も購入可能
- スマートスピーカー(Alexaなど):声だけで買い物を完結
スクリーンリーダー(VoiceOverやTalkBack)に対応したアプリを使えば、視覚的な不安なく注文できます。
5. タクシー・配車アプリ:移動の自由をサポート
「見えない」「見えにくい」状況で道でタクシーを拾うのは非常に困難です。そんなときは、配車アプリを活用しましょう。
おすすめの配車アプリ
- GO(ゴー)
- DiDi(ディディ)
- S.RIDE(エスライド)
事前に目的地を入力すれば、口頭説明の負担を軽減できます。また、事前決済で料金のやりとりもスムーズです。
6. 音声読み上げ・拡大読書機器:情報アクセスを助けるツール
視覚に障害があっても、読書や情報収集をあきらめなくていい時代です。
代表的な機器・アプリ
- OrCam MyEye:メガネ型AIカメラで文字を読み上げ
- Seeing AI(iOS):無料アプリで書類や物体を読み取り
- 拡大読書器(よむべえ・クリアビューなど):紙の本を拡大+音声化
書類や本、商品ラベルや薬の説明書などの確認に活用できます。
まとめ:あなたの「できる」を増やそう!
視覚障害があるからといって、何かをあきらめる必要はありません。使える制度やツールを上手に活用することで、もっと自由で快適な生活が可能になります。
本記事で紹介した6つの生活サポート
- 同行援護サービス:外出や趣味活動を安全に楽しむ
- 家事代行・居宅介護:暮らしを整えるサポート
- 代筆・代読:書類・情報の壁をなくす
- オンラインショッピング:買い物の主導権を自分に
- 配車アプリ:自分らしい移動を支える
- 音声・拡大機器:情報に自由にアクセス
あなたや、あなたの大切な人の生活に、少しでも役立てば幸いです。
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