障がいは「持つ」のか、「ある」のか・・・。
今回は「障害を”持つ”」「障害が”ある”」の表現の違いについて考えてみたいと思います!
この2つの表現には、それぞれ、障がいに対する考え方が影響していることがわかりました。
障がいは「持つ」ものなのか

ねーねー。
障がいってさ、「持つ」ものと「ある」もの、どっちだと思う〜?(どや顔)

(友人)
出た!いつもの突然どや顔クイズ(笑)
どっちだろうな〜。

(友人妻)
う〜ん。
あらためて「持つ」の表現を考えると、”障害を抱えてしまっている”っていう風にも、感じられるよね。

(妻)
そうですね。
よーすけが言うように、「持つ」の他に「ある」っていう表現もありますよね。
どっちが正しいんでしょう?
「障害を”持つ”」「障害が”ある”」
似た言葉にも感じますが、こうしてあらためて考えてみると、意味や捉え方は違いそうですね。
ちなみに、”障がいはどこにあるのか?”ということについては、過去に4人で話してみたことがあります。
ぜひこの観点もプラスして、読んでみてくださいね!
「障がいを持つ」と「障がいがある」の表現の違いとは

当事者の中には「持つ」という表現よりも「ある」という表現をしてほしいと考える人たちも多いんだよ。

(友人妻)
そうなんだね。
言葉そのものの意味や、捉え方の違いがあるのかな?

障害を「持つ」は、自分の心身に何かを抱え込んでいるという感じ。
”持ちたくてもっているわけじゃない”という捉え方もあるんだって。
逆に「ある」は、自分の心身ではなく、社会に障害があるという考え方。
人それぞれ、感じ方は違うけど、当事者の中にはそういう風に感じて言葉を選ぶ人もいるんだ。

(妻)
この間話した、個人モデル・社会モデルの話にも当てはめられそうですね!

たしかに!
「持つ」「ある」の表現をあてはめると、次のような感じかな?
項目 | 個人モデル | 社会モデル |
表現方法 | 障害を”持つ” | 障がいが”ある” |
考え方 | 訓練やリハビリ等で 当事者が克服していく | 社会全体で取り除いていく |
具体例 | 自力で入店できるように リハビリや機器を駆使する | だれもが入店できる店を 社会全体で整備する |
「個人モデル」は、個人に障害があるという考え方をするので、障害を”持つ”となります。
当事者が抱えているもの、当事者が自己解決しなければならないもの、個の問題としてフォーカスされたイメージです。
逆に「社会モデル」では、社会全体に障害があると考えるため、障害が”ある”になります。
個人が抱えているのではなく、社会に障害が”ある”、社会全体の問題として捉える考え方です。
そもそも「障がい」って何だろう?

(友人妻)
「障がい」そのものをどう捉えているかで、”持つ”のか”ある”のか変わってくるんだね!

(妻)
そうですね。
「個人モデル」「社会モデル」の他に、そもそもの「障がい」という言葉の書き方の違いにも関係しそうです!
今では色々なところで当たり前に使われている、平仮名表記の「障がい」。
元々は「障害」という漢字が多く使われていましたが、ここ最近になって「障がい」というひらがな表記に変わっていきました。
「障害」「障碍」「障がい」と3つの表記がある中で、”害”と”碍”は悪い出来事や妨げるという意味合いがあることから、平仮名を用いることが多くなった背景があります。
文字の表記については、別記事でも詳しく紹介しています。
ぜひ知識や、考え方の違いの一つとして、読んでみてくださいね。
「障害を”持つ”」「障害が”ある”」なかなか明確な答えを出すことが難しいですね・・・
それでも、これまでに知った『個人モデル・社会モデル』、『障害・障碍・障がい』の考え方も合わせながら、普段当たり前のように見聞きする言葉でも、みえる人・みえない人関係なく、それぞれの視点で感じかたが異なることも学べました。
今後もWithBlindでは、”みえても・みえなくても”楽しい!を中心に、様々な視点の考えや情報も発信していきたいと思います。
色々な視点でみるって、大切ですね。
今後もお付き合いいただけたら幸いです!