視覚障がい者の仕事①:仕事での工夫について

視覚障がい者の仕事

視覚障がい者、中でも全盲と呼ばれる目が見えない人の仕事について、みなさんはどのようなイメージをしてますか?
今、日々当たり前のように自身がしている仕事。
“もし目が見えていなかったら・・・”と考える人は少ないのではないでしょうか?
今回は、見えない人がどうやって仕事をしているのか、当事者であるよーすけの経験を元に仕事の話をしたいと思います。

見えないよーすけの仕事について

ゆふ<br>(友人妻)
ゆふ
(友人妻)

そーいえばよーすけ君の仕事の話ってあまり聞いたことなかったね。
具体的にどんなことをしてるの?

ゆーな<br>(妻)
ゆーな
(妻)

私も、家で仕事の内容はあんまり聞いたことないです。

よーすけ
よーすけ

みんな俺に興味深々だね〜(嬉)
普段あまりしゃべる方じゃないけど、今日は話しちゃおうかな。

しんば<br>(友人)
しんば
(友人)

いつも1番か2番くらい、めちゃめちゃしゃべるくせに(笑)

視覚障がい者の方の仕事について、みなさんはどれくらい知っていますか?
普段一緒にいる妻のゆーなでも、見えないよーすけの仕事の様子は、あまり知らないようです。
見えないからこそ、仕事のやり方・工夫があるようなので、紹介していきたいと思います。

パソコンはどのように使っている?

しんば<br>(友人)
しんば
(友人)

うちらは仕事で毎日パソコンを使うけど、よーすけもパソコンを使って仕事してるんだよね?

よーすけ
よーすけ

うん。
iPhoneだとボイスオーバーっていう画面読み上げ機能があるけど、パソコンにも似たようなものがいろいろあるんだよ。

ゆーな<br>(妻)
ゆーな
(妻)

そうだね。
家で使ってるパソコンの声と、ボイスオーバーの声は違うもんね。

よーすけ
よーすけ

詳しくは今度話すけど、画面を音声で読むソフトはいくつかあって、それぞれに長短があるんだよ。
ちなみに、画面読み上げソフトはスクリーンリーダーって海外では呼ばれてるよ。

ゆふ<br>(友人妻)
ゆふ
(友人妻)

それを使って、ワードとかエクセルとかを使いこなしてるの?

よーすけ
よーすけ

うん!
メール、インターネット、社内のシステムとかも音声で読ませることができるから、大体のことは困らないかな。

ボイスオーバー以外に、PCでも画面情報を音声で読み上げてくれるソフトがあることに驚いたメンバー。
よーすけが言うには、読み上げをしてくれれば大体のことは困らないとのこと。
便利な機能があるのですね!

音声読み上げソフト(スクリーンリーダー)のご紹介 | よめるネット
「パソコンなどの画面表示を音声化して操作するソフト(スクリーンリーダー)」についてご紹介します。 携帯電話・スマートフォンの音声機能 視覚障がい者向けスクリーンリーダー 無料で使えるスクリーンリーダー! 音声読み上げボタン”はなぜ無いの…?

しかしどうしても、読み上げだけでは難しい場面もあるよう。
次はそのポイントについて、お伝えしていきます。

見えなくて困ることや工夫している点

しんば<br>(友人)
しんば
(友人)

でもさ、いくら読み上げてくれるといっても、仕事上で見えないと困ることもたくさんあるんでしょ?

ゆふ<br>(友人妻)
ゆふ
(友人妻)

見えてる私たちだって、困ることは沢山あるもんね~。

よーすけ
よーすけ

うん、もちろんあるよ。特に困るのは次の3つかなー。
でも、工夫でどうにかなることも多いから、自分なりの工夫の仕方も紹介するね!

同僚やお客さんを声で覚えないといけない!

<困りごと>

見える人は、外見の特徴や名札等で他人を認識していると思いますが、見えない人にはそれが難しい。
よーすけの失敗談として、名刺交換の際、同僚と名刺を交換しそうになったこともあり・・・(汗)

声の特徴で聞き分けられるよう頑張っても、声で人を判断するのは非常に難しい場面が多いです。

<工夫しているポイント>

同僚に対する工夫

同僚であれば、声や話の内容から名前を推測したり、会話の後で別の同僚にその人の名前を確認したりすることで誰であるのかを特定しています。

中には気を遣って、話しかける前や挨拶の時に、自ら名前を名乗ってくれる人もいます。

初対面の人に対する工夫

声を覚える以外には、話の内容やその人の視覚以外の特徴をメモしておくなどして、覚えるようにしています。

作成する資料の誤字・脱字、見た目の体裁を整えられない

詳しくは別の機会にお話ししますが、パソコン画面を読み上げるソフトを使っているからと言って、パーフェクトに文章が作れたり、表を作ったり、プレゼンテーション用の見た目の綺麗な資料を作れたりするわけではないのです。

見えていれば簡単におかしな部分に気が付くのに、まだまだ完璧ではない音声読み上げ機能では、気が付かない部分が多々あります。

<困りごと>

音声を頼りに文章を書いているため、どうしても漢字の誤変換が出ます。
しかも、視覚情報がないので誤変換に気付けないことも。

例えば、メールを「返信」する場合の漢字とヒーローに「変身」する場合の漢字は、音声読み上げでは一緒ですが、全く意味の異なる文字です。
漢字変換の際は、音声で漢字の説明を読み上げてくれるので、「返信」の言葉だと「返すのへん、信じるのしん」と読みます。
その読み上げに合わせて、変換作業をしていくのですが、長文を書いていると聞き逃してしまいます。

もちろん、見直しもしていくのですが、それでも同音異義語を一つも間違いなく発見することは難しいです。
一文字一文字の漢字を細かく音声で確認していくため、膨大な時間がかかってしまい、文章量によっては何日あっても足りないという状態に・・・

見えてたら、すぐに誤字に気が付くのにな~と思うこともしばしば。

<工夫しているポイント>

大切な文書等は見えている人にチェックをお願いする

よーすけの場合ですが、一文字一文字を音声で見直すことに時間を割いたり、音声読み上げで見える人の何十倍も時間をかけて資料を作ったりするよりも、すぐに周囲にチェックをお願いするように心がけています。

同じ間違いを繰り返さないように工夫を凝らす

見える人にチェックをしてもらった際には、誤字やレイアウトの修正すべき点をその都度教えてもらうようにしています。
そしてそれをメモして、同じ誤りを繰り返さないようにする。
これによって、多くの誤字をなくしていくことができています。

定形文書やマクロを作る

報告資料やいつも使う表などは、誤字やレイアウトの修正をしなくても良いように定形化しています。
また、同じような作業を自動化してくれるマクロを多用することで、繰り返しの作業を可能な限り自動化し、ミスをなくすような工夫をしています。

単独で出かける仕事は、少し苦労する

慣れている場所であれば白杖を用いて単独で歩くことができますが、初めての場所は少し苦労します。
看板も見えないし、地図も読むことができない。

最近では、音声で道を案内してくれるアプリも出ていますが、建物の近くまでは行けても、入り口を探し当てることは難しい場合があります。

こんな時には、迷わず同僚に同伴してもらったり、それが難しい場合には先方に案内を依頼したりしています。

視覚障がい者が同僚にいる場合の心構え

しんば<br>(友人)
しんば
(友人)

見えなくても仕事をちゃんとするためにいろいろ工夫点があるんだね。
ほんのちょっとだけ、見直したよ。

ゆーな<br>(妻)
ゆーな
(妻)

私も全然知らなかったです。
ちなみに、よーすけから見て、一緒に働く人に配慮してもらいたいなって思うことはどんなことがあるの?

よーすけ
よーすけ

ほんのちょっとと言わず、めちゃめちゃ見直していいよ(笑)

もし見えない人が同僚にいる場合には、当事者の声をなるべく尊重して機会を与えてあげてほしいと思うな。
視覚障がい者に限らずよく聞く話なんだけど、同僚とかって「視覚障がい者の○○さんには、どうせできないだろう」って無意識に思ってしまうんだって。無理もないよね。

ゆふ<br>(友人妻)
ゆふ
(友人妻)

確かに。
コミュニケーション不足から、勝手なイメージでそういう風に思っちゃうことってあるかもね。

よーすけ
よーすけ

そこをさ、ぐっと堪えて「○○ってどうしたらできると思う?」と問いかけてほしいんだよね。
そうすると当事者自身も考えるし、工夫しようと思えるんじゃないかと感じるのね。

それに、もしかしたら思っている以上にその人ができる可能性だってあるしさ、今できなくたって将来はできるようになるかもしれない。
目が悪いからといって、配慮はしても遠慮はしないというのが大切かな。

障がい者と一緒に働くにはどうしたら良いか、少しでもヒントになったでしょうか。

よーすけの言葉にもある「配慮はしても遠慮はしない」、この言葉も、その一つに感じますね。
違いに切磋琢磨しながら、より良い仕事ができる環境が増えていったらいいな。

この”仕事シリーズ”は今後も情報発信していきますので、是非お楽しみに〜!

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