視覚以外で読書を楽しむ方法!視覚障害者、文字が読みにくい人やディスレクシアの人たちへ

学習・読書
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視覚障害者や、ディスレクシアの方々など、文字や本をそのままの状態では読めない人がいます。

今回は、そんな人や周囲の人たちに向けて、新たな読書の方法について具体的に紹介します。

文字が読めない、読みにくい人のためのウェブサービスや図書館の取り組みを紹介します。

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文字が読みにくい人は視覚障害者だけじゃない

よーすけ
よーすけ

実は、文字や本をそのままの状態では読めない人がたくさんいるんだよ。

しんば<br>(友人)
しんば
(友人)

そうなの?全盲や弱視の人だけかと思ってたよ。他に、どんな人がいるんだろ~。

ゆふ<br>(友人妻)
ゆふ
(友人妻)

加齢にともなって、視力が低下した人は文字を読むのは大変だね。

ゆーな<br>(妻)
ゆーな
(妻)

他には、手が不自由で、本のページをめくることができない人もいるね。

活字が読みにくい人の例としては、全盲の人や弱視の人。

肢体不自由の方であれば、手の麻痺等で自由にページがめくれない人など。

その他の障がいの人であれば、ディスレクシアの人、長時間文字を読むのが辛い人や目からの文字情報を記憶しにくい人などがいます。

もちろん、これだけではなく、細かい文字が見えにくくなったお年寄りの方、文字がぼやけて見えてしまう人…

ここには書ききれないほど、意外にも読書に困難を抱えた人はたくさんいるんです。

よーすけもそうですが、読書に困難がある方々は、書店に行っても読める本がない…。

そんな方々に向けて、読書を楽しむ方法を紹介。簡単な方法で読書が楽しめますので、ぜひ活用してみてください♪

文字を読むことが難しい人に向けたサービス

文字が読みにくい方々に向けて、国も動き出しています。

最も特徴的な出来事としては、令和元年のいわゆる読書バリアフリー法の制定と施行です。

この法律を簡単に説明すると、視覚障がい者等、活字をそのままでは読むことが困難な方々も、活字文化を享受できるよう、国や地方公共団体が様々な施策を整備していきましょう。出版社もできる限り協力してくださいね。という趣旨。

もっと詳しく知りたい方は、ぜひ文部科学省の以下ページをご覧ください!

404error:文部科学省

この法律の制定と施行もあってか、各公共図書館や点字図書館では、視覚障がい者に加えて、読書に困難を抱えている人たちに向けたサービスを提供し始めています。

目で文字が読みにくい人たちにとっては、単なる休憩施設に過ぎなかった図書館。

多様な人に向けて読書を楽しめる施設に変わろうとしていることは、非常に嬉しいですよね♪

次は具体的なサービスについて説明します。

サピエ図書館

どういう図書館?

サピエ図書館は、公共図書館や点字図書館のほか、ボランティア団体が加盟しているウェブ上の図書館です

これらの加盟施設が作った、点字、録音等の書籍が数十万タイトルもアップされています。

なんと、ベストセラーの小説や書籍もたくさんあるんです♪

実は、サピエ図書館にある点字や録音書籍の多くは、出版社が直接制作した本ではないんです。

だから、書店で簡単に購入できない。

本来であれば、普通の書籍のように書店や図書館で購入したり、借用できたりすればいいのですが…。

サピエ図書館で公開されている点字・録音などの書籍のほとんどが、ボランティアの方々によって作成されているんです!

点訳したり、音訳したり、データ化したりして作られています。本当に心から感謝です。

どういう人が利用できる?

サピエ図書館の加盟施設である公共図書館や点字図書館にて、一定の条件を満たす人が登録できます。

登録が完了すると、専用のIDとパスワードでログインして、本をダウンロードしたり、閲覧したりできます!
※サピエ図書館で直接登録することはできません。

なお、登録をしていなくても、どのような蔵書があるかは簡単に検索できるようになっているので、まずはサピエ図書館をGoogle等で検索し、好きな書籍を探してみることをお勧めします。

費用は無料

登録や書籍のダウンロードなどに費用はかかりません。書籍を聞いたり、点字で読んだりするための機器やソフトなどに若干の費用がかかるだけです。

注意点

登録できるのは、文字や本をそのままの状態で利用できない方のみです。

詳細な登録要件は、各図書館で異なるようです。

残念ながら、単に「録音書籍を聞きたい!」と感じている人は登録できません。

また、加盟施設によっては、視覚障がい者や障害者手帳を所持している人以外の登録を受け付けていないところも。

そのような場合でも、登録できる他施設がないかは、直接お近くの公共図書館や点字図書館に尋ねてみると良いかと思います。

さらに、サピエ図書館でダウンロードした図書を利用するためには、専用のプレイヤーやソフト、またはアプリが必要です。これについては追って説明しますね♪

どのように利用するの?

サピエ図書館でダウンロードした点字・録音書籍の利用方法ですが、パソコンやスマホのほか、専用プレイヤーを購入して読書を楽しむ方法があります。

ここでは、スマホやタブレットを中心に説明しますね。

点字に訳された書籍で読書を楽しむ方法

点字が読めない人

点字を指で読めない人も、スマホやタブレットで、点字書籍を聞くことができます。

しかし、点字書籍のためだけに、音声で読み上げるための有料アプリをダウンロードしなければならず・・・。

できるなら、、点字書籍以外の媒体をダウンロードすることを強くお勧めします。

点字図書は、音声図書等で同様のタイトルが作られていることが多いようです。

点字が読める人

点字が指で読める人なら、、ブレイルセンスなどの点字パソコンがおすすめ。

もし所有していない場合は、加盟施設で紙に点字を印刷して貸出してくれないかを相談してみましょう。

録音された書籍で読書を楽しむ方法

最もおすすめなのは、録音図書をダウンロードして聞く方法。

場所も選びませんし、スマホやタブレットなら費用もかからず読書ができます!

現在では、録音書籍の多くは、音声デイジーという名称でダウンロードすることができます。

これは、人の音声で、本を読み上げたものを録音した書籍で、目次から本文に移動することも、ページを移動することも可能なので、活字の書籍を耳で読んでいる感覚で楽しめます。

文字を拡大したり、音声で読み上げたりして読書を楽しむ方法

サピエ図書館では、テキストデイジーという媒体の書籍がこれに当たります。

簡単にいうと、紙の本をテキストデータ化したものです。

これを、アプリの音声読み上げ機能を利用して聞いたり、、文字を拡大したりして、読書ができます♪

点字や録音書籍だと、漢字が確認できませんが、このテキストデイジーだと、確認できる。

目次機能や、ページごとに移動する機能もあるので、電子ブックのような感覚で読書が楽しめます♪

ボイス・オブ・デイジー5を使った読書

繰り返しになりますが、サピエ図書館からダウンロードした録音書籍やテキストデイジーなどを、スマホやタブレット(iPhoneやiPad)で楽しむためには、専用アプリが必要です。

様々ありますが、以下の記事でも取り上げた「ボイス・オブ・デイジー5」を紹介します。

アプリの購入費用は3,000円程度かかってしまいますが、一度購入すると永久に読書を楽しめますので、ぜひボイス・オブ・デイジー5をお試しください。

‎ボイス オブ デイジー 5
‎ボイス オブ デイジー 5はiOS/iPadOS 15, 16が動作するiPhone, iPadを使ってデイジー図書を耳で聴いて読書をするためのアプリです。 デイジー図書は、全盲、弱視、学習障害、識字障害(ディスレクシア)、発達障害などの...

これがあれば、アプリ内で、サピエ図書館にアクセスし、ダウンロードしたり、定期配信の雑誌を確認して読んだり、自分の本棚に好きな書籍を登録できたりするので、とても便利です。


もちろん、アクセシビリティーにも対応しているので、画面を見ることができなくても、iPhoneやiPadのボイスオーバーで操作することが可能です。拡大することも問題ありません!

メンバーのよーすけは、このアプリを利用して、勉強したり、小説を読んだりしているようです。スマホがあれば本が読めるので、とても便利。

まとめ

今回は、視覚障がい者も含めた、活字を読みにくい人について、そしてその方々が読書を楽しめる方法についてまとめてみました。

今回紹介した方法以外にも、アマゾンのキンドルの音声読み上げ機能を使った読書の方法、オーディオブックを購入して読書を楽しむ方法など、いろいろありますので、ぜひ自分にあったサービスを見つけてみましょう。

いろいろなサービスを利用することで、読書の幅も広がります!

サピエ図書館でダウンロードした書籍を再生するための機器や、ソフトウェアが紹介されている日本点字図書館のページも掲載しておきます。

デイジー対応再生機・ソフトウェア|日本点字図書館
デイジー対応再生機・ソフトウェア

誰もが読書が楽しめる世界は、文明の発展にも繋がる本当にすばらしいことです。ぜひ、読書の秋、好きな本を見つけて、より楽しい日々をお過ごしください!

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With Blindでは視覚障害者を含むメンバーで「見えても、見えなくても」をコンセプトに日常や視覚障がいに関する記事を書いています。

その中でも「見える人へ」の記事はぜひ多くの方に読んでいただきたい記事になるので、多くの方に届くと嬉しいです!

この記事を書いた人

視覚障がい者を含む20-30代の仲良し友人夫婦がコロナをきっかけに自分たちでしか伝えれない内容や周りへ伝えたいこと、そして好きなことを自由に発信してるブログです!
主に「視覚障害について」、「夫婦のこと」、「好きなこと」について発信していきます。
「みえても、みえなくても」を合言葉に4人で楽しみながら、普段の仕事と並行してブログを運営しています♪

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